京都・漢方専門クリニック 

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今朝、感じた秋

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2018年8月8日 水曜日

 今朝、京都市内の自宅のマンションの玄関を出たら、空気に秋の気配を感じました。京都はここしばらく猛暑と湿気の毎日でしたから、今朝は衣服を通してでも空気の変化が全身で感じられました。漢方医学を本格的に学ぶ以前は、NHKラジオで「今日は8月7日立秋、暦の上では秋です。」など聴くと、『こんな暑いのに立秋なんて言葉、気が早すぎちゃうかなあ。』と思ったものです。しかし、今日8月8日の大気は湿気が少なく、気温も幾分低い。朝、明徳漢方内科に出勤したら、真っ先に全ての窓を開けて空気の入れ替えをするのですが、つい先日まででも朝の室温30℃までしか下がりませんでしたが今朝は28℃まで下がりました。

 残暑はこれからも続くでしょうが、秋の気(陰陽五行説では金気)はまさに立秋に始まるのです。金気の役割は収斂。夏の火気の作用で草木が成長し、長夏の土気で成長から成熟へと変化し、立秋以降の秋の金気で栄養分が収斂して田んぼの稲の穂が徐々に実って秋の盛り頃に収穫される。古代の人はじっくりと自然を観察して、この季節の変化を定式化したのです。

 漢方診療に従事して、中医学的に患者さんの愁訴や日常の体調の変化を診ていると、昔からの暦や季節の認識は天地の織りなす自然の変化を実によく反映しているなあと実感します。現代の太陽暦はいわば天(太陽)のみを基準にしているので、ある意味片手落ちなのかもしれません。太陽の光が大地や海に注いで、大地を暖め海水を水蒸気や雲や雨に変え、まさに天地相交して自然の循環がおこっている。天地を基準にした昔ながらの暦が地上の変化をよりよく反映しているのです。天干地支の考えもここに根付いています。漢方医学、中医学は古い医学ですが、自然と人間の関係を重視した環境医学的発想を素地としているのです。