診療後のリセット
2011年9月26日月曜日
診療を終えて帰宅する電車の中、iPodで音楽を聴いて脳と目の疲れを癒します。僕のiPodの中にはバロックから近現代の音楽までいろんな曲が入っていますが、一番よく聴くのはバッハ(J.S.Bach)です。最近は3曲のヴァイオリン協奏曲(短調と長調、それに2つのヴァイオリンのための協奏曲)をよく効きます。医学生時代から何度も繰り返し聴いてきましたが、聴く度に新鮮で飽きることがありません。特に最近はビオラやチェロのような低音パートに耳を傾けながら聴いていると、一層バッハの音楽の完成度と躍動感の虜になってしまいます。
それぞれの楽器のパートの旋律が独立性と一貫性の両方を併せ持ちながら、有機的に関連しつつ同時進行していく対位法のバッハの音楽世界は、「存在は全て関連している」とメッセージを発しているように感じます。人間の喜怒哀楽を超越し、今ここにある世界(光、風、木々、岩など全て)から発せられている目に見えない力が伝わってきます。最新の物理学では真空の空間そのものに計り知れないエネルギーが存在しているそうですが、バッハの音楽の源はそんな世界から来ているのでしょうか。
バッハの音楽を聴きながら、自分をリセットして原点に帰り、また明日の診療に望みます。