〜 四診(漢方の診察法)について 〜
四診(ししん)とは漢方の診察方法のことです。望・聞・問・切の四つの診察法の総称です。
● 望診(ぼうしん)
特に重要な点は顔色、舌、体の動きです。皮膚や爪の状態なども観察します。舌の望診は「舌診(ぜつしん)」としてとりわけ重視されます。
【写真】湿熱証の舌
舌診の一例。舌粘膜が紅潮し(熱証)、舌苔が黄色で分厚く(黄膩苔)、舌形は餅の様に膨らんで(胖大舌)、歯痕が認められます(歯根舌)。
● 聞診(ぶんしん)
聞診とは医師の耳で患者さんの声質や咳などの音聞き分けたり、医師の嗅覚で患者さんの体臭を嗅ぐことです。
● 問診(もんしん)
問診とは医師から患者さんへの問い掛けです。漢方の問診は内容が非常に多くて時間を要するため、初診時には事前に問診票を記入して頂いています。
● 切診(せっしん)
最も重要なものは脈を診ること、すなわち脈診です。脈診は写真のように左右の合計六箇所の部位を診ます。六部定位(ろくぶじょうい)という漢方脈診の基本的なやり方です。腹診や切経(体のツボを触れること)も切診に含まれます。
漢方、中医学の概略を学べる動画をYoutubeにアップしました。
【←写真】黄帝内経・素問の目次
黄帝内経は中国伝統医学(中医学)の最も重要で権威ある古典であり、約二千年前に成立して現代中医学や漢方医学の基礎となっています。
西洋医学が解剖学、生理学、生化学といった医科学をの領域を基礎に成り立っているのに対して、漢方医学は陰陽五行・臓腑経絡・気血津液・生薬学(中薬学)を基礎としています。これらは古代中国の自然哲学が背景になっているのです。
漢方診療に従事する医師(漢方専門医)はこれらの領域に習熟している必要があり、二千年以上に及ぶ古今の医学書を収集研究し、生涯にわたって診療レベルの向上に努めなければいけません。
四診(漢方の診察法)
四診(ししん)とは漢方の診察方法のことです。望・聞・問・切の四つの診察法の総称です。
● 望診(ぼうしん)
望診とは医師の目で患者さんを見て診察することです。
特に重要な点は顔色、舌、体の動きです。皮膚や爪の状態なども観察します。舌の望診は「舌診(ぜつしん)」としてとりわけ重視されます。
【写真】湿熱証の舌
舌診の一例。舌粘膜が紅潮し(熱証)、舌苔が黄色で分厚く(黄膩苔)、舌形は餅の様に膨らんで(胖大舌)、歯痕が認められます(歯根舌)。
● 聞診(ぶんしん)
聞診とは医師の耳で患者さんの声質や咳などの音聞き分けたり、医師の嗅覚で患者さんの体臭を嗅ぐことです。
● 問診(もんしん)
問診とは医師から患者さんへの問い掛けです。漢方の問診は内容が非常に多くて時間を要するため、初診時には事前に問診票を記入して頂いています。
● 切診(せっしん)
切診とは医師が患者さんに触れて診察することです。
最も重要なものは脈を診ること、すなわち脈診です。脈診は写真のように左右の合計六箇所の部位を診ます。六部定位(ろくぶじょうい)という漢方脈診の基本的なやり方です。腹診や切経(体のツボを触れること)も切診に含まれます。