京都・漢方専門クリニック 

【健康保険適応】 

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当院は中医学を専門とする日本人の漢方専門医が保険診療を行っています。

尿もれ(尿失禁)

成人、特にご年配の方の尿もれの漢方治療について概説します。小児の「おねしょ」については別項目をご覧下さい。

A306_129.jpg 上述の頻尿の項目でも述べましたが、腎気は①気化作用によって体内の不要な水や老廃物を尿という形に濃縮させ、②固摂作用の働きによって膀胱の中に蓄えます。特に②の固摂作用の方が低下すると、膀胱の中に尿を保持できなくなります。腎気は年齢と共に徐々に消費され減少していきますから、ご高齢の方はクシャミや咳などの刺激でも尿が漏れてしまう方が意外と多いのです。いわゆる腎虚とか腎精虧虚と呼ばれる証で、人によっては比較的若い年齢から起こっているのです。

 治療は腎を強化して固摂作用を高めることです。健康保険が効く生薬としては山茱萸、五味子、益知仁、蓮肉、牡蛎といった生薬が用いられます。上述の頻尿の項目でも述べた肝の経絡の失調でも尿もれが起こることがあります。尿もれも人様々ですので、漢方専門医の診察を受けることをお勧めします。