京都・漢方専門クリニック 

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当院は中医学を専門とする日本人の漢方専門医が保険診療を行っています。

咽頭痛(のどの痛み)

のどの痛みの漢方治療の特徴について概説します。

A306_029.jpg カゼによる軽い喉(のど)の痛みはトローチやのど飴でも自然に改善します。漢方薬では桔梗湯エキスをよく使用しますが、痛みが強い時には桔梗石膏エキスを併用すると効果的です。桔梗湯エキスは白湯に溶かして、喉を潤すようにして少しずつ服用した方が効果的です。

 もし、扁桃腺が赤く腫れて炎症が激しい場合には、金銀花、野菊花、山豆根、牛蒡子など清熱解毒の生薬を中心に治療しますが、必要に応じて抗生物質を併用しなければいけない場合があります。

 しかし、多くの場合漢方治療を希望されるのは、耳鼻科などで何か月も治療しても改善しない慢性の咽頭痛の患者さんです。このような患者さんの喉や扁桃腺はあまり腫れていませんし、わずかに発赤している程度のことが多いのです。この場合、抗生物質はもとより、上記のような清熱解毒の生薬や桔梗湯では効果が見られません。中医学の蔵象学説では喉は「肺」との関係が一義的ですが、経絡的に「腎」とも深くつながっています。腎陰虚や腎精虧損といった虚弱体質の患者さんではこのようなタイプの咽喉痛が持続し易いのです。そのような方には、滋陰益腎の効能がある玄参、乾地黄、黄柏などの生薬を中心とした処方で治療します。