京都・漢方専門クリニック 

【健康保険適応】 

 診察予約 075−352−3737


当院は中医学を専門とする日本人の漢方専門医が保険診療を行っています。

慢性膵炎

 慢性膵炎の多くは長年の飲酒歴と関係しています。一部の患者さんには飲酒歴が無く原因がよく分からない特発性膵炎があります。女性ではアルコール性よりも特発性膵炎の方がむしろ多くなります。慢性膵炎の主な症状はみぞおちのあたりの痛み(心窩部痛)ですが、背中まで痛いという人もいます。飲酒や脂っこい食事の数時間後に起こりやすく、仰向けに寝ると痛みが増強するという特徴があります。慢性膵炎が進行するとむしろ痛みは軽減していって慢性下痢や糖尿病が現れてきます。暴飲暴食、ストレス、喫煙などで悪化しますから、日頃の養生も大切です。また、膵臓癌の発生率が高くなりますから、定期的にCTや超音波などの画像診断を受けていく必要があります。消化器内科的な治療は消化酵素薬や酵素阻害薬が中心になりますが、なかなか改善しない患者さんも少なくありません。

 膵臓の外分泌機能(消化酵素を腸に分泌し食物を消化する働き)と内分泌機能(インスリンなどのホルモン分泌による糖代謝)を補助すべく、漢方治療では消化を助け痛みを除くことを主眼とします。保和丸、枳実導滞丸、香砂六君子湯、柴芍六君子湯、半夏瀉心湯などといった漢方薬で証に応じて治療を行います。